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山田 陽子さん インタビュー その1

インタビュー第一回は
ピアニストの山田 陽子さんです。



〈ピアニスト 山田陽子さんプロフィール〉

東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)卒業、同大学院修了。ドイツ・フランクフルト音楽大学卒業、トロッシンゲン音楽大学院(ドイツ国家演奏家資格コース)修了。
帰国後、日演連主催によるオールベートーヴェンプログラムでリサイタルを開催。札幌交響楽団、YHPと共演。
2014年秋にファーストアルバム「ロマンティックソナタ」をリリース。
北海道文化財団アーティストとして、道内各地でアウトリーチとリサイタルを行う。


2011年春に帰国され、5月、6月と立て続けにオーディションを受け、見事「北
の精鋭」で札幌交響楽団と共演。
華々しく幾つものコンサートでソロ演奏を行って来られましたが、実はドイツと日本とのギャップに苦しんだり、壁にぶつかったり。
そんなあたりから、お話しをうかがいました。

陽子 ー (ドイツから)帰ってすぐ万紀子さんに会えて、ホント良かったです。
ものすごいギャップがあったから、その葛藤をわかってくれる人がいてくれて。

万紀子 ー 大変だったのね。

陽子 ー 日本て反応があまりないというか。ドイツだと、コンサートの後にお客さんが残って、あそこが良かったとか具体的に言ってくれたり、交流の場があったり、次のコンサートはいつ?と聞いてくれたり、反応がダイレクトだったんだよね。
しかも、私はドイツにいたときから札幌の音楽界に注目して情報を集めていたけれど、地元だと思って帰ってきても「誰、山田陽子さんて」という感じで、全然知られてないとか。

万紀子 ー ギャップが。で、思ったほど浸透していかない、と。

陽子 ー 広める活動と練習時間の確保とコンサートの出来。三つのバランスがこの三年でどんどん崩れて、自分でもまずいと思って。実は6月にやってから、ソロ活動休止中なの。
お仕事として来たら受けるけど。5分10分の演奏でも受けて、そこで確実にじぶんができることを最大限やると。
その先にまた一歩一歩、ソロ活動があるかなと思って。
自分で企画して打ち出して「私はこうです」というのは、三年で一区切りつけたの。
でもその分、今やることが広がっていて、それこそピアノ連弾のアウトリーチ、学校に行ったりする活動とか、今度コンサートの演出もするのね。あとは、ピアニカで客席を練り歩くのが楽しくて。チャルダッシュなんかやっちゃって。

万紀子 ー わお、カッコイイ!

陽子 ー で、ピンスポ(スポットライト)で私を追って!とか、お客さんに向かって吹いたりとか。

万紀子 ー いいね。やっぱりピアノ一人で一時間半なり二時間のコンサートで、お客さんを引きつけておくのって、すごくエネルギーを使うでしょ。そのための練習の積み上げも、ものすごい。それにさらにコンサートの企画とチケット売るための宣伝活動まで自分でやるとなったら、それは崩れるよね。それを今まで一人でやってきたわけでしょ。

陽子 ー まさしくセルフマネジメントだよね。セルフプロデュースでね。
そうやっていくだけ私はまだ…。
やっぱりソロって、どうしても練習、自分を深める時間が必要で、今はちょっと無理かなと。

その分今は時間があるから、お友だちやお世話になった方のコンサートに結構行ってる。そういうとこのロビー活動はやってる。
一つのコンサートで10人にはごあいさつ、とか、名刺100枚を何ヶ月でさばく、とか、さばけるように出会いを求めたりとか。

万紀子 ー すごいね。結局、音楽家の多くは、そういうセルフマネジメントができないから、事務所に登録しておいて、来た仕事はやります、という、そこどまりになっちゃいがちで、世界が広がらないんだよね。
でも自分でやってると、お客さんのニーズも聞こえてくるわけでしょ?お客さんになる方々と直にコンタクトを取っていくのは、ステージが成長していくためには必要だと思う。

陽子 ー あと、お客さんという対象に音楽と私が加わる、加工されることによって何ができるか。どう加工するか、どういう切り口でいくか、そこが自分のオリジナルだと思ってる。この研ぎ澄まし方?それは手探りだけど、自分の道かなと思っていて。

万紀子 ー で、クラシックは特に、前提に知識があって楽しめるというか、そういう種類の音楽だと思うんだけど。やっぱり陽子ちゃんくらいがっちり勉強してきて、積んできた時間も長くて、それだけ深まりのあるものを提供したいと思うんだけど、せっかく積んできたものを、「あ、積んできてるね」っていうのが、なかなか伝わらないわけでしょう、実際のところ。そこのギャップと葛藤というか

陽子 ー すごい悩んだ!三年間それで悩み通した!
でも最近、ここをわかってくれる人は、ホントに万紀子さんとか少人数いるだけで私はもう満たされてて。
逆にここから一つ、一滴絞り出すにはって。伝えたいメッセージとかやりたいことをかなり絞って、純度が高いものにする。その一つの考えとして、コンサートでやるプログラムを一つの言葉に置き換えられなきゃと思ってる。そのコンサートを表す言葉。
そうすると、なんか伝わると思うんだよね。おいしいものはおいしい、何をどうしているかわからないけどおいしい、みたいに。

万紀子 ー そうなんだよね。ホントに濃ゆくて良いものって、構成されているものがわからなくても、良いっていうのは伝わる、みたいなの、あるよね。

陽子 ー 万紀子さんは、それ地で行ってるからすごいと思うよ。
そういう感覚を持っているか持っていないかって、けっこう生まれつきのものもあると思うんだよね。感性って。

万紀子 ー ある気はするね。嗅覚と、ハングリー精神なのかな。

陽子 ー 私が今、自分が前に行くために必要なことって「変化」なんだよね。
留まってたら私の場合もう「後退」なんだよね。変化して自分の軸がいかにブレるかが大事。自分自身がない、自分自身が立たない方がいいと思ってて。いかにブレるか。建物がゆらゆら揺れつつも立って、みたいな。揺さぶりだと思う、世の中。これにどう力で踏ん張るのか、しなやかに揺れるのか、曲がって折れちゃうのか。

万紀子 ー そうだね。なんか、後ろに向かって動いているエスカレーターに乗ってる感じ。

陽子 ー わーそれキツイ!自分で下がって行ってるのに気づかないのも怖いと思う。
最近、それを測るバロメーターは、実は練習かなと思っていて。私の場合は、練習すると自分がわかる。
そういう意味では、ピアノソロは表向き休止してるけど、自分の中では動き出してるということかもしれない。

万紀子 ー いいね。何かこう、雪の下で木が根に力を蓄えている感じ。



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前半は、音楽活動について伺ったものを載せました。
続きはまた。
後半は、音楽の感じ方について?です。
お楽しみに♪


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